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2014年5月12日KF-RC卒業生、地域の発展に向けて奮闘中!

2013年10月にカネシゲファーム・ルーラルキャンパス(KF-RC)を卒業した、4期生の研修生のマーヴィンくんが暮らす地域を訪問してきました。

マーヴィンくんは、バコロド(西ネグロスの州都)から車で3時間ほどの山の中腹にあるカンルソンという地域の出身です。この地域は、バランゴンバナナの生産地でもあります。卒業後は、子豚を育てて肥育豚を販売するとともに、豚の糞尿をもとにした液肥を畑や田んぼに撒いて、KF-RCで学んだ循環型農業を実践しています。近所の農民もマーヴィンくんから液肥をもらって、自分の畑に撒いているそうです。

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バランゴンの前でマーヴィンくん

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子豚にエサをやる

 

私は、彼の卒業後の計画を立てたり、豚舎を一緒に建てたりと、当初からこのプロジェクトに参加させてもらっていました。初めて訪れた時には、雑草や岩だらけの何もない空き地でしたが、今、ここには立派な豚舎とそれを中心にした畑が広がっています。この様子を初めて目にしたとき、正直とても驚いたのと同時に自分のことのように嬉しかったです。

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KF-RCのスタッフと研修生たちで豚舎を建設

マーヴィンくんの畑。バナナや野菜が植わっています

マーヴィンくんの畑。バナナや野菜が植わっています

 

しかし、これでこのプロジェクトが成功したわけではなく、これからが重要です。自分でマーケティングをし、しっかり肥育豚を売って生計を立てなければなりません。特に、ここカンルソンは、塗装されていないデコボコ道を車で2時間もかかるような街の中心地から遠く離れた地域です。豚を売ることも容易ではないし、豚のえさや子豚・肥育豚を運ぶためのトラックのレンタル代もかかってしまいます。それでも「豚舎ができて畑も広がり幸せです」と話すマーヴィンくんと家族はとても前向きでした。APLAとしても、継続してサポートしていきたいと思います。

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育てた肥育豚を売りに出すために運び出す

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村からは小型トラックに載せて。悪路は豚にも辛い

 

このように、KF-RCの卒業生たちがそれぞれの地元へ帰り、彼らが中心となって、各地域の発展に向けて奮闘しています。みんなそれぞれ課題を抱えていますが、それでもKF-RCで学んだことを実践し、少しずつ着実に成長していっています。現在の研修生たちも卒業後に各地で活躍し、やがてはネグロス全体が盛り上がっていくことを願っています。

報告:寺田俊(てらだ・しゅん/APLAインターン)