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手わたしバナナくらぶニュース

2015年11月+12月No.233 新研修生がやってきました♪

2015年8月より、カネシゲファーム・ルーラルキャンパス(KF-RC)の第6期生6人が研修をスタートしました。約6ヵ月間、KF-RCに住み込み循環型有機農業を学びます。今回は、第6期生から始まった3つの新たな試みをご紹介します。

その1 毎日の朝礼
233 特集(2)

朝礼の様子

毎朝6時、農場長のカルロスさんを中心にスタッフと研修生のみんなで朝礼をすることになりました。その日の仕事のスケジュール、農場内の問題や気づきなどをみんなで確認します。1日1回全員で話し合える場、みんなの前で意見を述べる機会があるということは望ましいことです。それにしても、今まで1週間の予定を話し合うことも難しいと感じていた彼らが自発的に朝礼をスタートしていて、継続していることに驚きです。

その2 週に1度の講義
233 特集(3)

真剣に講義の話を聞く研修生たち

今回の研修生6人の内5人はハイスクール(注)以上を卒業している青年たちです。第5期生までは、主に農場内のフィールドワークを通して有機循環型農業を学んでいましたが、少し難しい内容の話も理解できる研修生が多いので、週に1度、コーディネーターのアルフレッドさんによる講義を実施することにしました。内容は、循環型有機農業、水や酸素の循環、環境問題や遺伝子組み換え問題など、幅広いです。話を聞いた後は、いくつかのグループに分かれて学んだ事をまとめ発表します。そして講義の後は、もちろん農場に出て実際に手を動かしながら学んでいきます。頭で学んだ事を農場で実践し、身体で覚える。それにより効率よく身についていきます。

その3 研修期間中に自分の豚を飼育する
233 特集(7)

自分の子豚の様子を見るミックミック

第5期生までは、卒業後に豚舎を建てて、KF-RCから毎月4匹の子豚を送り、3ヵ月後に大きくなった豚を売って安定した収入を得られる仕組みでした。第6期生の多くはKF-RCから車で4~5時間という遠い地域の出身なので、毎月彼らに子豚を送ることは難しいのではないかという懸念がありました。そこで、研修生1人につき1匹の子豚を与え、研修期間の約6ヵ月間に各自飼育することにしました。6ヵ月後には大きくなり、子豚を産める準備ができています。卒業後にその母豚を地元へ持って帰り、各自で子豚生産ができるようにする計画です。研修期間中の飼育にかかった餌代は、子豚が産まれた後にKF-RCに返済します。研修期間中に自分の責任で豚を飼育できるので、卒業後、地元に帰ったときの状況に近い環境で養豚について学べるようになりました。より具体的な質問が研修生から出てくることを期待しています。

第6期生について、スタッフのエムエムは「ハイスクールや大学に通っていた子たちが多いので、少しの説明で理解してくれるし、研修生からアイデアをもらうこともあるよ」と話しています。
まだまだ研修は始まったばかりです。2月に予定されている卒業時にどれだけ成長した姿が見られるのか、また、地元に帰ってからどんな活躍してくれるかがとても楽しみです。第6期生の活動は今後もバナくらニュースやAPLAのFacebookなどで随時発信していきます♪

寺田俊(てらだ・しゅん/APLA)

233 特集(1)

第6期生(左から。名前はニックネーム) ●ノノイ、19歳:研修前に「何でも学びたい」と言っていた通り、率先して仕事をこなす。車の運転もでき、みんなからキャプテンと呼ばれている。 ●ドミオ、20歳:「KF-RCで学んだ多くの経験を地元の農民仲間に教えたい」 ●ジョメル、19歳:夢は、自分が育てたオーガニック野菜や果物を使ったレストランを開くこと。 ●エルマー、19歳:KF-RCスタッフ・エムエムの弟 ●ミックミック、28歳:「大学で学ばなかった有機農業を学んで、将来家族を助けたい」 ●ダニーロ、17歳:6期生最年少。「KF-RCで多くを学んで、地元のリーダーとして活躍したい」