昨年に引き続き、民衆交易の商品をピックアップして、その商品を使ったお料理と背景のお話をお届けする連続イベントを開催しました。今回は、会場の「量り売りとまちの台所 野の」の食材も使い、パワーアップしたイベントとなりました。
お料理の担当は、昨年に引き続き「出張料理きまぐれや」シェフの吉田友則さん。「野の」と食材と組み合わせてほしいというお願いは少し難しいかも…と心配をしましたが、吉田さんの方からポンポンとアイディアを出してくださり、充実した会となりました。
米とお豆とオリーブオイル(5月30日)
この日の素材は、「量り売りとまちの台所 野の」のお米とお豆、そして、民衆交易品 パレスチナのエキストラバージンオリーブオイル。昨年もオリーブオイルの会を実施しましたが、改めて参加者の皆さんとパレスチナ・ヨルダン川西岸の状況を共有・確認し、生産者に思いを寄せ続けていきたいという思いから、取り上げました。
当日の料理はこちらです。オリーブオイルをかけていただきました。
・いろいろなお豆とひじきのライスサラダ
・玄米とお豆のスープ
・お米のアイス〜レンズ豆をマスコバド糖で煮詰めたもの添え〜
どれも美味しく、普段の食卓に取り入れたい料理でばかりでした。ライスサラダにはお米のほか、数種類の豆やひじき、切り干し大根が入っていて、それぞれ食感が違うので、一口一口を楽しみながら食べることができました。「いろんな食感があるから、こんなに料理に向き合って丁寧に食べられるんだ」と皆さんからの感想が。お米はあまりサラダに使わないと思いますが、ぜひやってみようという声も多かったです。
アイスにかけた、レンズ豆のマスコバド糖煮は、お米のさっぱりしたアイスによく合いました。他のお料理に添えても良さそうで、どんな料理に合いそうか、皆さんと話し合ったりもしました。
これまでもご紹介をいただいていますが、パレスチナのオリーブオイルは和食に合うと改めて感じた次第です。
マスコバド糖 × 蒸し暑さ(6月27日)
2回目は、マスコバド糖を使った、暑さに負けない料理の会。マスコバド糖を使って、どう夏を乗り切る料理ができるのか、楽しみにしていましたが、当日のお料理はこちらです。
・生姜とマスコバド糖スパイス黒炭酸
・火を使わない簡単トマトソースのパスタ
・マスコバド糖の焦がしカレー
・豆のマスコバド糖の寒天よせ
トマトソースは、一般的にはフランパンにトマトを入れて炒め、ある程度に煮詰めていくので、暑い季節は作るのが大変です。今回、吉田さんが提案してくれたトマトソースは、缶詰のトマトにマスコバド糖、ゲランドの塩、パレスチナのオリーブオイルを少しずつ入れるだけ。これだけで十分美味しかったです。マスコバド糖を入れて味見、塩を入れて味見、オリーブオイルを入れて味見を繰り返したのですが、マスコバド糖だけでも美味しかったので、びっくりしました。
そして黒炭酸。マスコバド糖でコクが出て、生姜が程よく効いていて、元気になる飲み物でした。夏は常備しておくのがいいと思います。
本当はここでカレーを食べるはずだったのですが、お米がなかなか炊けないハプニングで、先にデザートの寒天よせを。やさしい甘さで、食欲がなくてもつるんとした食感が夏にピッタリのデザートでした。
そしてお待ちかねのカレー。待った甲斐がありました。マスコバド糖の甘さとコクがはっきり感じられる美味しいカレーでした。マスコバド糖で下味をつけたお肉も美味しくて、カレーにもよくマッチしていました。
このように、マスコバド糖の“すごさ”を改めて感じた会となりました。
「せっかくマスコバド糖を使うのだから、特別な使い方をしようと思っていたけど、そうではなく、うま味調味料としてどんな料理も使えるんだとわかった」「全部やってみたい。マスコバド糖はお酢やレモンなどの酸味と相性が良さそう、試してみたい」「火を使わずに作れるのがよかった。簡単だから作ってみる」「背景を知ることが大事だと改めて思った」などいろいろな感想をいただきました。
今回使った「量り売りとまちの台所 野の」の食材は、自然栽培米(陸羽132号)、自然栽培ササシグレ玄米、山形県産青大豆、北海道産黒豆、北海道産小豆綺麗、イタリア産自然栽培レンズ豆、有機大根切り干し、鉄釜炊き天日干しひじき、加古川パスタ、ベジブロス顆粒だし、車麩徳用ハネ品、カルダモンシードです。以上のように、民衆交易の商品が「野の」の和の食材とたくさんコラボできました。普段使いにも取り入れやすいはずです。ぜひいろいろな使い方をしてみください。
吉田シェフ、「量り売りとまちの台所 野の」の皆さま、そして参加者の皆さま、ありがとうございました!