カネシゲファーム・ルーラルキャンパス(KF-RC)の事務局長のエムエムさんと3期研修卒業生のジョナンさんが、ルソン島北部ヌエヴァ・ヴィスカヤ州カシブの柑橘栽培地を訪問しました。
カシブは、昨年6月にエムエムさんと一緒に来日したボンボンさんのクミラ・シトラス・ファームがある地域で「ルソン島の柑橘の首都」という名称もあるほど。二人は、ここで彼のおじさんから、苗作りと接ぎ木という2種類の繁殖方法についてのレクチャーを受けました。苗作りについては、病害を防ぎ苗の生育率を高めるための工夫や苗に適した培養土についても伝授してもらい、加えて、適切な選定の方法・タイミングなどを説明してもらったとのことです。「教わった技術をぜひKF-RCでも試したい」とエムエムさん。
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またボンボンさんと共に農園の中を歩きながら、木と木の適切な間隔や水の流れについても学ぶ機会を得ました。
2日目と3日目には、ボンボンさんの父親であり地域の先進的な柑橘農家であるギルバート・クミラさんの新型コロナウイルスのパンデミック中にギルバートさんが複合農業を営んでいる農園を訪問しました。その農園は、ギルバートさんが新型コロナウイルスのパンデミックの間からコツコツと手をかけ、多様な種類の果物や野菜、そして動物を飼育してきたものです。「ギルバートさんの農園のコンセプトにとても感銘を受けたので、自分もここで学んだことを自分の村で試したい」とジョナンさん。
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ギルバートさんからは、栽培・生産だけでなく、どのように販売するのかも重要であること、そのために「需要と供給」という市場の動きを観察することの大切さを教わった二人。実際に、ヌエヴァ・ヴィスカヤ州の地元生産物が集まる大きな市場も案内してもらいました。ジョナンさんは「農民が自分の生産物を運んでくれば、必ずバイヤーが買ってくれるという保証があるのが素晴らしい!こういうシステムがあれば農民の励みになる」と大興奮だったようです。
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その他にも、コーヒーの選別・焙煎所を訪問したり、付加価値の高い作物を育てているカヤパという地域を訪問したり、充実した滞在となったとのこと。ジョナンさんが暮らすバイスは、カンラオン山の麓で標高もそれなりにあり、柑橘やコーヒーの栽培にも適しているのではないか、ということで、今回の交流に参加する機会を得ましたが、実はネグロス島の外に出ることも、飛行機に乗ることも、人生で初めての経験で最初はとても緊張していたそうです。「北部ルソンを訪問する機会をもらえて、たくさんのことを学ぶことができました。機会をくださった皆さん、本当にありがとうございます。ぜひ自分以外にもこうした経験ができるように、カネシゲファーム・ルーラルキャンパスをこれからも応援してください」とのメッセージを寄せてくれました。
報告まとめ:野川未央(のがわ・みお/APLA事務局)
ジョナンさんのメッセージにあるように、こうした活動は、皆さまからのご支援で実施することができています。フィリピン・ネグロス島の農村部の若者たちの学びをぜひ応援ください。ご支援お申し込みフォームから「11. 今回のみの寄付(フィリピン・ネグロス)」をお選びいただき、必要事項をご入力願います。クレジットカード決済か銀行振り込みがお選びいただけます。