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2011年4月27日~5月7日コーヒーだけに頼らない地域づくり、確実に動き出しています!

4月末~5月上旬にかけて、コーヒー収穫シーズンに突入したばかりのエルメラ県を駆け足で訪問してきました。 フィリピンとの2度の交流を終えてから約3ヶ月。あの時の気づきや学びがどう形を変えているのかドキドキしながら2つのコミュニティを訪問しましたが、「それぞれができることから確実にはじめている」様子がそこかしこに!

Fitun Caetano(フィトゥン・カイタノ)

家のすぐ脇にあるのでいつでも野菜の世話ができる、とエドアルド。

「今年はコーヒーの実のつき具合が本当に悪い。現金収入も激減するだろう」と口を揃えるメンバーたち(この地域のことだけではなく、東ティモール全体としてのようです)。そんな切羽詰まった状況も手伝っているとはいえ、収入の多角化や自給作物を増やすことに真剣に取り組んでいる様子が伝わってきました。

1.野菜づくり

グループで開墾したデモファームも、各メンバーの家の周辺の菜園も、以前訪問したときの様子からは想像もできないほどに、手入れの行き届いた素敵なものになっていました! 植えられていたのは、パクチョイ・空芯菜・菜の花などの葉物や豆類。つい先日まで雨が続き(雨季だったので当然といえば当然)まだ思うような収穫ができていないとはいうものの、それでも市場で購入しなくても食卓に野菜がのぼったり、市場に売りに行ってほんの少しでも収入になったりと大きな前進です。今後の成育状況を注視していきたいと思います。

2.淡水魚の養殖

デモファームはただいまこんな感じ。ため池の向こう側には苗床があります。

フィリピンの仲間の助言を受けて、デモファームの中に立派なため池が2つ完成していました。ここでも魚を育てられるので、グループの養殖池は合計7つに。けれども、コーヒー収穫シーズンを目前に、稚魚を購入するための十分なお金がないことが目下の悩みです……。貴重なたんぱく源として重宝される魚を上手く育てられるようになれば、コーヒーと並ぶ収入の柱になっていくでしょう。いつかは幹線道路沿いに小さなワルン(食事処)をつくりたい……なんて、女性たちの夢もふくらんでいます。

3.女性メンバーの家計簿づけ

グループのリーダーのアフォンソが女性メンバーにアドバイス中。

2月に家計簿づけのワークショップをしてから丸3カ月が経過。メンバーの半数以上は読み書きが難しい状況ということもあり、これから根気強いフォローアップが必要だと考えていましたが、予想に反して大多数のメンバーが継続的に記録をつけていることがわかりました。費目の仕分けの仕方など、小さな間違いはまだまだたくさん見受けられるものの、多くのメンバーが基本的な点を理解して日々の支出入を記録しています。読み書きができない女性たちも、他のメンバーや学校に通っている自分の子どもの助けを借りながらがんばっています。グループの会計役のカルロスさんが積極的に女性たちをサポートしていることが大きいようです。そして、家計簿づけを続けていることが女性たちの自信につながっていることも伝わってきました。

GATAMIR(ガタミル)

リキサ県マウバラ郡から女性グループのリーダーであるミエルタ・ドミンガスさんにGATAMIRを訪問してもらい、発足したばかりのGATAMIRの女性メンバーに、食品加工の具体的なノウハウや、グループとして活動していく際に大切なポイントなどを共有してもらいました。情報が限られている村の女性たちにとって、同じ東ティモールの女性が様々な工夫をして「成功」している話を聴くことは、非常に大きな刺激となったのは確実です。2泊3日という限られた国内交流でしたが、おしゃべりはつきることがなく、コーヒー収穫シーズンの終了後には、再度交流を実施してほしい!と熱い要望が。8年近く女性グループを組織してきた経験をもつミエルタさんとすぐに同じようにはいかなくても、GATAMIRの女性たちもまず一歩を踏み出したということが大きな意味を持つはずです。

1.食品加工

ジャムづくりの真っ最中。しっかり覚えなくちゃ!とメンバーたち。

コーヒー以外の地域の産物として、キャッサバやタロイモ、オレンジなどがありますが、それを活用していきたい!と限られた道具や材料のなかで、様々な加工品づくりに挑戦。小さな子どもを抱えながら(時に年長の子どもに預けながら)、フルーツジャム、オレンジワイン、キャッサバでんぷん、イモ類の揚げ菓子、ピーナッツの揚げ菓子など、和気藹々と作業は進んでいきました。

2.グループの活動の記録のつけ方

何をどう記録すべきか、ひとつひとつ丁寧に教えてくれるミエルタさんの話に耳を傾ける。

グループの活動(当面は食品加工・販売)を進めるにあたり、支出・収入・活動に参加したメンバーなどの基礎情報を逐一記録することは必須。その意義や具体的な記録のつけ方などを、ミエルタさんが事細かに説明してくれました。記録をつけること以外に重要なポイントとして、「とにかく自分でできることからはじめる。待っているだけでは作ったものは売れない」「グループの人数が多いとおしゃべりばかりで、一部の人に仕事が集中するだけ。もしくは商品のクオリティが落ちる。2~3人の小さなグループに分けて、曜日や仕事を割り振るのが大事」「支出するお金を節約すること。買う必要のあるもの(油や砂糖など)以外、なるたけ自分たちのところにあるものを有効利用する。そしてしっかり働くことでお金を生み出すように」など、ミエルタさんからメンバーに数々の熱いメッセージが!

GATAMIRでは、今後グループでの小規模養豚に取り組んでいくことになり、コーヒーの前払い金として、オルター・トレード・ティモール社(ATT)からオスとメスの豚1頭ずつがグループに供与されることになっています。1月の交流の際に、フィリピンのアンボさんやグレッグさんから学んだ飼育のポイントを元に自分たちで計画的に交配し、生計の柱にしていくことが目標です。課題もたくさんありますが、APLAとしても、後方支援の準備を進めていくつもりです。

※このプログラムは、公益財団法人トヨタ財団より「2010年度アジア隣人プログラム助成金」を受けて実施しています。

報告:野川未央(のがわ・みお)

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