2021年4月3日夕方にティモール島の西部で発生したサイクロンの影響により、4月4日未明から東ティモール全域にわたって豪雨が続き、各地で洪水や土砂崩れが発生しました。特に首都ディリの被害は甚大で、大規模な洪水により、市内の広範囲が浸水による被害を受けました。
4月5日付の国連の報告によれば、13県中8県という広範囲にわたって、洪水や土砂崩れの被害が発生しており、約10,325人(2,065世帯)が被災し、21人の死者が確認されています(注)。なお、被災者のうち約76%がディリに集中しているという数字も報告されており、洪水によって住む場所を失った数多くの住民が避難所での寝泊まりを余儀なくされています。
APLAでは、水源保全や学校菜園の普及など、様々な活動を協力して実施してきた現地NGOのPermatil(パーマティル)が開始した被災者への緊急支援活動に対して支援金を送ることにいたしました。すでにディリ市内・ディリ近郊の被災者への物資の配布が開始されています。
食料品(米、食用油、塩、卵、即席麺など)や生活必需品(石けん、食器類、ビニールシートなど)など、被災1家族あたり約50米ドル(5500円)が必要との情報が届いておりますので、より多くの被災者に配布できるように、ご協力をお願いいたします。
【4月26日追記】皆さまからのご支援ならびに他国の市民団体からの支援で、Permatilが当初の目標としていた被災家族300世帯に対して、緊急支援物資を配布することができたとの報告が届きました。
Permatilは、人道支援よりも、持続可能な社会を目指して地域の環境を保全する活動を展開すること主な目的としているため、4月末をもって緊急支援への支援金の受付を終え、その後は復興活動の一環として、ディリ近郊の山間の地域で今後の災害の備えになるような植樹活動(木の根による保水効果を期待して)を地域住民と一緒に展開していく計画を立て始めています。その植樹活動には被災した地域住民が参画し、活動中の食料を支援する(Food for Work)という形を取る予定です。APLAは、その考え・計画に共感し、今後もPermatilの活動を応援していきます。皆さまからのご寄付も引き続き受け付けております。 【4月9日追記】本日Permatilから届いた詳細によると、限られたリソースで最大限の支援を実施できるように以下の方針を立てて動いているとのことです。
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なお、APLAが活動しているエルメラ県のコーヒー生産者グループ・学校・地域コミュニティの被害状況についてご心配の声も多くいただいておりますが、土砂崩れによってディリとエルメラを結ぶ道路が寸断されており、停電が長引き、通信回線への影響も出ていることから、エルメラにいる関係者と連絡が取りづらい状況が続いています(追記:4月8日にすべての関係者の安否が確認できました)。引き続き現地スタッフを通じて情報を収集し、状況が明らかになった時点で支援の必要性等についても検討してまいります。その際には、改めてお知らせさせていただきます。
皆さまからのご支援・ご協力をお待ちしております。
【ご寄付の方法】
■クレジットカード/銀行振り込み
寄付フォーム からご寄付いただけます。「支援の種類」で「今回のみ」、「寄付の使途」で「97.東ティモール豪雨災害支援」をお選びいただき、必要事項をご記入ください。
■郵便振替
00190-3-447725 特定非営利活動法人 APLA
※通信欄に「豪雨災害支援」と明記してください。
- 領収書の発行は省略させていただいています。領収書が必要な方は、APLA事務局までご一報ください。
- 募金総額の一部(上限10%)をこの活動に関わる事務経費のために使用させていただきますことを予めご了承ください。
注:Timor-Leste: Floods UN Resident Coordinator’s Office (RCO) Flash Update No. 1 (As of 5 April 2021)