2009年にAPLAが調査研究事業の一環として実施した「民衆交易・フェアトレード研究会」における議論をまとめたブックレットができあがりました。研究会の終了からブックレットの発行までに約3年間を費やしましたが、そのあいだに世界そして日本は予想もできなかった多くのことに直面しています。ヨーロッパを発端とする世界金融不安、東日本大震災の発生と原子力発電所事故、またTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の参加を巡る攻防も続いています。ATJが民衆交易に取り組み始めた20年前にフィリピン・ネグロス島で局所的に起こっていた事態が、世界規模で影響を及ぼし、深刻化していると言えるのではないでしょうか。
このブックレットでまとめられている民衆交易の20年間の振り返りや英国のフェアトレード事情の検証が、わたしたちが生きる世界や社会を再構築し、紡ぎなおしていくための示唆となることを期待しています。
【目次】
●まえがき
●オルター・トレード・ジャパン(ATJ)とは何者か◎堀田正彦
●ATJのあゆみ
●民衆と市民によるオルタナティブな事業の20年の軌跡と現状~今後のあり方と方向性を模索するための検証と提言~◎上田誠
●市民・民衆の経済としての民衆交易・フェアトレードを考える◎近藤康男
●英国におけるフェアトレード「メインストリーム化」の逆説◎市橋秀夫
●座談会 今後の民衆交易とフェアトレードはどうなっていく!?
※こちらのブックレットは完売しました。