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2021年6月4日ガザ救援/農業部門にも大きな被害

5月のガザ爆撃では都市部だけではなく、イスラエルとの境界近くに広がる農地でも大きな被害がありました。

ミサイル爆撃で巨大な穴があいてしまった農地(UAWC提供)

 

ガザのパレスチナ情報省によると、畜産施設、井戸、用水路など490の農業施設が損傷を受けました。1万5000リットル以上の牛乳が市場に出せずに廃棄され、飼料や水の供給が止まった養鶏場では23万羽以上の鶏が犠牲となりました。

また、イスラエル政府によって海域が完全に封鎖されているため、3600世帯の漁師が漁に出られない状況です。

パレスチナ農業開発センター(UAWC)が停戦後に実施した現地調査によると、ミサイルにより220カ所もの穴があき、農地50ヘクタールで作物が被害を受けているそうです。また、少なくとも2100棟の温室、50台のソーラーパネル、 190の農業用溜池、50隻の漁船が損傷したとのことです。

被害を受けた畑(PARC提供)

被害を受けた温室(UAWC提供)

 

こうした農業部門の被害により、野菜や果物、肉、卵や牛乳などの生産と供給が大きな影響を受けており、ガザ地区の食料事情のさらなる悪化につながっています。また、被害を受けた農家は収入の道が断たれて生活が困窮しています。

UAWC及びパレスチナ農業復興委員会(PARC)は、爆撃で住居を失った都市住民や避難者、農家への食料の緊急配布を進めるとともに、ガザ地区での農業生産を復旧するための支援計画を検討中です。

APLAとATJでは、引き続き、ガザ地区救援カンパを呼び掛けております。皆さまのご協力をお願いいたします。