2021年12月16日から17日にかけて強大な台風22号（Rai／フィリピン名：Odette）がフィリピン中部地方を直撃・横断しました。

1）報道によれば、200人以上が死亡、50人以上が行方不明とのことですが、カネシゲファーム・ルーラルキャンパス（KF-RC）のスタッフやその卒業生との連絡によれば、関係者の人的被害は出ていません。バランゴンバナナ生産者やマスコバド糖生産者については、状況把握につとめている最中です。停電が続いている地域も多いため、携帯の充電が切れて連絡がつかない関係者も多数います（12月20日時点）。

2）一方で、KF-RCの農場設備や卒業生の家・畑等に大きな被害が出ています。各地域の被害状況を一部お伝えします。

●ネグロス中部ハギミット（KF-RC）

・建物のほとんどの屋根が破損。
・台風が直撃した夜はコンクリートのセミナーハウスに避難していた。
・家畜は無事。
・野菜はほぼ全滅、果樹は 50%、バナナはほぼ全滅。
・倒木が激しく、外から農場に入ることが難しい。また、トラックで外に出ることも困難。

屋根や壁がはがされてしまったスタッフの家	豚舎の屋根も破損、柱は折れ倒れかかっている
飛んでしまった倉庫の屋根	BMW プラントの屋根も破損
ほとんどのバナナが折れた	根からもげてしまった木

●ネグロス中部サンフリアン（卒業生宅）

家が倒壊しかけ、屋根も一部飛ばされた

コンクリートの土台以外吹き飛んだ豚舎

●ネグロス中部パンダノン（卒業生宅）

屋根が飛んでしまった

バランゴンバナナはほぼ全滅

年末年始をはさむ時期ということもあり、現時点では、新たに今回の台風被害の支援のためのカンパの呼びかけは考えておりません。現在までの情報に加えて、各地域で電気が復旧した後には、さらに詳細な情報が集まってくるはずなので、その段階で現地側からあがってくる支援要請を検討し、「APLA緊急災害支援準備金」から必要な支援を実施していく予定です。支援実施にあたっては、オルター・トレード・ジャパン（ATJ）とも協力しながら、バランゴンバナナ生産者やマスコバド糖生産者の地域もカバーしていきたいと考えています。

今後の情報については、ウェブサイトやSNSなどで随時お伝えをしていく予定ですので、復旧・復興に向けてお気持ちを寄せていただければ幸いです。